Reading · 2026-10-25

日本は船を輸入し、船外機を世界へ輸出する

船そのものについて、日本は今、輸入のほうがずっと大きい国です。ところが、船に付けるエンジン(船外機)に目を移すと、景色は逆になります。2025 年、日本は船外機を 2878.8 億円輸出しました。同じ年の船の輸入(186.6 億円)の 15.43 倍です。

船外機の輸出は、年に 1,280 億〜3,760 億円

財務省の貿易統計で、品目「船外機(火花点火式のピストン機関)」の日本の輸出を 15 年分見ました。

  • 2011 年:1322.1 億円
  • 2015 年:1794.2 億円
  • 2019 年:2245.1 億円
  • 2021 年:2580.7 億円
  • 2022 年:3653.5 億円
  • 2023 年:3760.0 億円(15 年でいちばん多い)
  • 2024 年:2674.6 億円
  • 2025 年:2878.8 億円

2015 年から 2025 年の 11 年を合わせると 27393.3 億円、つまり 2 兆 7,000 億円を超えます。

日本の船外機の輸出と、船(ヨット・遊覧用の船など)の輸入。どちらも億円。財務省の貿易統計から数えた。
日本の船外機の輸出と、船(ヨット・遊覧用の船など)の輸入。どちらも億円。財務省の貿易統計から数えた。

船の輸入は、同じ図ではほとんど見えないほど小さく描かれます。船外機の輸出は、船の輸入の 9.91 倍(2020 年)から 18.62 倍(2023 年)でした。

台数は年に 42 万〜70 万台

台数で見ると、2025 年は 520093 台が出ていきました。いちばん多い 2022 年は 701315 台です。1 台あたりは、2011 年の約 22.7 万円から、2023 年の約 65.6 万円まで上がり、2025 年は約 55.4 万円でした。

日本に入ってくる船外機は、2025 年で 1884 台・2.3 億円と、輸出のわずかです。

行き先の 4 割はアメリカ

2025 年の輸出を金額で行き先ごとに並べると、アメリカがとびぬけています。

  • アメリカ:1185.3 億円(41.2 %)
  • 中国:196.7 億円(6.8 %)
  • カナダ:115.3 億円(4.0 %)
  • オーストラリア:105.1 億円(3.7 %)
  • ベルギー:104.9 億円(3.6 %)
  • ブラジル:97.9 億円(3.4 %)
2025 年の船外機の輸出の行き先(億円)。
2025 年の船外機の輸出の行き先(億円)。

船の世界での、日本の立ち位置

船の貿易だけを見ると、日本は今、買う側の国に見えます。けれども、船を動かすエンジンまで含めて見ると、日本は世界中の船に部品を送り出している国でもあります。

マリーナで見かける海外の船にも、日本から出ていった船外機が付いて戻ってきているのかもしれません。ただ、統計はエンジンと船を別々に数えているので、どの船にどのエンジンが付いているのかは分かりません。

数から言えること、言えないこと

  • 日本の船外機の輸出は、船(ヨット・遊覧用の船など)の輸入の 10〜18 倍ほどある。
  • 行き先はアメリカが 4 割で、ほかは中国・カナダ・オーストラリア・ヨーロッパ・南米に散らばる。
  • どのメーカーの船外機かは、統計には載っていません。
  • 輸出の値段は日本を出るときの値段(運賃と保険を含まない)です。円の金額なので、円安の分も含まれています。

出典:財務省「貿易統計」(政府統計の総合窓口 e-Stat・品別国別表・品目 8407.21 と 8903)を加工して作成。数はプログラムで集計しました。

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